抽斗の釘

小説、散文、文章、短編

2022-04-24から1日間の記事一覧

ラブホテル・ブラザー

潤う、ということにはひどく痛みを伴う。 清太は唾液を飲み込みながらそんなことを思った。 喉に垂れていった唾液が喉仏のあたりで染み、しわりと痛んだのだ。 乾燥した春の空気は、喉の側面を荒廃の土地のようにヒビ割れさせている。 そこに水が入り、肌は…