春霞が渦巻いた。やがてそれは縮こまり、その中心から人ならざるものが現れた。妖怪である。名前は銀貨と言った。かつて彼を買った主人にそう呼ばれ、変える必要もないためそのまま今にいたるのである。 銀貨は砂の上に立っていた。それは公園の砂場だった。…
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